このあいだ、いつもいかないお菓子屋さんに入ってみたら、
こどものときよく買っていたックラッカーを見つけた。
わぁぁ、このクラッカー、まだちゃんと存在してたんだ..
とか思って、むやみに感動した。
さっそく 買いこんできて 食べた。
ウマー。
昔のままの味がして、
懐かしくて、おいしくて.
ふたたび むやみに感動した。
感動したので
はがきを出すことにした。
わたしのおじいちゃんは、
(私が生まれる前にもう死んじゃってて会ったことはないんだけれど)
毎日のそこここで うれしいことや 気に入ったモノやコトに出逢うと、
必ず 即、相手に はがきを出す人だったらしい。
おせんべいを食べておいしいと思ったら、おせんべい会社に。
使っている文房具が気に入ったら、文房具メーカーに。
あなたの会社の製品は、すごくいいです。
ありがとう。
みたいに。
なにかにつけて お礼のはがきを書いてたらしい。
なんか そういうのいいなぁ、と、
実はちょっと 思っていたのだった。
でも、実行したことは なかったんだ。
ヒトってけっこう、クレームがあるときは伝えるけれど、
褒めるほうでは わざわざハガキ書いたりしてまで伝えないのが
あたりまえになってたりして。
おじいちゃん見習って
今回は、
わざわざ 伝えよ。
「こんにちわ。
こどものころよく○○クラッカーを食べていました。
きょう、いつも行かないお菓子屋さんで、
久しぶりに、偶然 ○○クラッカーをみつけました。
早速買ってきて食べました。
懐かしくて、おいしくて、感動しました!
クラッカーを食べて、 きょうはシアワセなきもちになりました!
ありがとうございます。
これからもおいしいクラッカーをつくってください!」
読み直してみて
なんか、こどもの書いた手紙みたいだなー...とおもった。
ま、いっか。素直なきもちだし。
いいふうにとって喜んでクダサイ。
そんことを おもいながら、はがきをポストに入れた。
そして すっかり忘れていた。
きょうの朝、突然、宅急便が届いた。
どこからかと思ったら、
そのお菓子メーカーからだった。
中くらいの段ボール箱いっぱいに
お菓子が よりどり ぎっしりと詰まっていた。
はがきのお礼に 自社製品を
いっぱい送ってくれたのだった。
えーーー、こんなに???
ほんとに たくさん入れてくれていて、
びっくりした。
うれしサプライズ。
丁寧なお手紙も はいっていた。
わたしの出したはがきを、
社員さんみんなが
喜んでくれてると書いてある。
なんだか ちょっとくすぐったい..。
なんだか じんわり うれしい.....。
そんなわけで
Trick or treat!!!と 叫んだわけでもないのに、
降ってわいたように お菓子をたっぷりいただいた、
すてきなハロウィーンのきょうなのだった。
どんより曇った空のあいまから、
かぼちゃのお面を被ったおじいちゃんが、
こどもみたいな顔で こっちをのぞいて、
ふざけて わたしに こうささやくところを
妄想した。
「 Thanks and treat !!! 」